トリュフの種類
奥深いトリュフの世界
VARIETIES of TRUFFLES
トリュフの種類
現在、世界中には250〜300種ほどのトリュフが存在しているといわれていますが、近年はDNA解析技術の進展とトリュフへの関心の高まりで非常に早いスピードで新種が見つかっており菌研究者でも情報に追いつくのは大変だといいます。しかし数多あるトリュフ品種の中でも、香りや大きさが食材として通用するものはまだ少ないのが現状です。
何十世紀にもわたりトリュフ文化を確立してきたヨーロッパ産のトリュフは食材として日本で流通している最もポピュラーなトリュフと言えるでしょう。特にフランス、イタリア、スペインがトリュフ生産やビジネスの中心となっています。本来トリュフの自然な自生は北半球のみといわれていますが、南半球に位置するオーストラリア、チリ、アルゼンチンなどでは人工林トリュフィエールが作られ、需要の高いヨーロッパ種ウィンター黒トリュフ(学名:Tuber melanosporum)の栽培・生産を行い近年では日本を初めとする北半球の諸外国へ積極的に輸出しています。季節が逆という地の利を生かし、香りが強いウィンター黒トリュフを北半球の夏に供給するのです。
ここ数年で存在感を増しているのが中国産のトリュフです。近年の中国ではヒマラヤを中心に天然の黒トリュフの採集が活発に行われ、急速にトリュフ事業が発展しています。輸送時間が短く安価なことから日本の飲食店でも幅広く使用されています。
TRUFFLES from EUROPE ーヨーロッパ種の最もポピュラーなトリュフ品種
Tuber magnatum
イタリア・ピエモンテ州の名産トリュフで古くからサヴォイア家の外交に使われたことから王家のトリュフという意味を持つ、通称「白トリュフ」で数あるトリュフの中で最も高値で取引される。栽培ができない希少なトリュフは主にアペニン山脈の一帯で秋〜冬に採れますが採集量は安定せず需要も高まっていることから日本では1キロ100万円以上することも。にんにくにも似た独特の強い香りが特徴。もっと詳しく
Tuber melanosporum
冬に採れることからウィンタートリュフ、フランスではペリゴールトリュフ、イタリアではネーロ・プレジャートとも呼ばれる黒トリュフの代表格で高値で取引される。外皮も中も黒いのが特徴で鼻にぬけるガソリン、赤ワイン、チョコレートを思わせる複雑な香り。香りだけでなく味もあり加熱調理もできるのでオーブン焼きやソースとしても楽しめる。トリュフィエールで人工栽培ができる。
Tuber aestivum
春〜夏に採れる黒トリュフで通称サマートリュフ。中は薄いクリーム色で夏に近づくにつれ色が濃くなり香りが増す。香りは弱くきのこ香や土の香り、ナッツを思わせる味がする。固い外皮に覆われており日持ちするのでわりと扱いやすく、繊細な風味は出汁との相性が良く和食と合う。市場での取引価格は他のトリュフに比べると安価。トリュフィエールで人工栽培ができる。
Tuber uncinatum
秋に旬を迎える黒トリュフでオータムトリュフと呼ばれる。サマートリュフ(Tuber aestivum)と近い品種で兄弟のような存在。サマートリュフが熟れて香りが強い状態とほぼ同じ香り。サマートリュフとオータムトリュフのシーズンが重なる秋口はプロでも見分けがつかない。グレートリュフとも呼ばれるいわれは、そのような意味合いも含んでいるかもしれない。人工栽培ができる。
PICK UP — その他の注目トリュフ
日本ではなかなか見かけないめずらしいトリュフも。
Tuber borchii
通称ビアンケットトリュフ(小さな白トリュフの意味)は春先に旬を迎える白トリュフ。その殆どは名前の由来通り数センチの小粒。香りは高級白トリュフであるTuber magnatumと似ているが、チーズを思わせるクセの強い香りを放つ。採集シーズンも短いことから日本ではあまり出回らないが、主にトリュフはちみつなどの加工品に使用される。
Tuber indicum
通称・中国産黒トリュフでヨーロッパ種黒トリュフTuber melanosporumに見た目がよく似ていることから黒トリュフの産地偽装が横行するなど 社会問題に発展。香りはヨーロッパ種に比べて弱いとされるが、十分に熟す前に採集していることや、採集地によって風味の強さに著しい違いがあることがわかっている。安価で取引されるため日本でも近年流通量を急速に伸ばしている。
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